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トランプ大統領は、「我々は全てのカードを持っている」と述べ、カナダとの貿易交渉を打ち切る意向を示唆しました。カナダは来月中にアメリカとの貿易協定を締結し、高額な関税を回避することを望んでいましたが、今回のトランプ大統領の発言により、その計画は不透明な状況に陥っています。
アメリカとカナダの間では、長年にわたり自由貿易協定(NAFTA)が結ばれていましたが、トランプ大統領はNAFTAを「史上最悪の貿易協定」と批判し、再交渉を主張してきました。その結果、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国は、新たな貿易協定(USMCA)に合意しましたが、カナダとの個別の貿易交渉は難航している状況でした。
今回のトランプ大統領の発言は、カナダに対する交渉上の圧力を強める狙いがあると見られています。アメリカは、カナダに対して酪農製品の市場開放や、自動車産業における優遇措置の削減などを求めており、これらの要求が受け入れられない場合、カナダとの貿易交渉を打ち切る可能性を示唆した形です。
もしアメリカがカナダとの貿易交渉を打ち切れば、カナダ経済に大きな打撃を与える可能性があります。カナダはアメリカにとって最大の貿易相手国の一つであり、両国間の貿易額は年間数千億ドルに達します。関税が引き上げられれば、カナダからの輸出が減少し、経済成長が鈍化する恐れがあります。
今後の展開としては、カナダがアメリカの要求をどこまで受け入れるか、そしてアメリカが本当に貿易交渉を打ち切るのかが注目されます。両国間の貿易関係は、世界経済にも大きな影響を与えるため、その動向が注視されています。