イギリス発祥の人気ファッションブランド、リバーアイランドが、国内の33店舗を閉鎖する方針を固めました。これは、実店舗での売り上げ減少と、オンラインショッピングの利用拡大が主な要因とされています。今回の決定により、数百人規模の雇用に影響が出る可能性があり、関係者の間では懸念の声が広がっています。
リバーアイランドは、手頃な価格でお洒落なトレンドアイテムを提供することで、幅広い世代から支持を集めてきました。しかし近年、ASOSやBoohooといったオンライン専門のファッション通販サイトの台頭により、競争が激化。消費者の購買行動が実店舗からオンラインへとシフトする中で、リバーアイランドも厳しい状況に立たされていました。
今回の店舗閉鎖は、そうした状況を打開するための苦渋の決断と言えるでしょう。リバーアイランドは、今後はオンライン販売の強化や、より魅力的な商品開発に注力することで、ブランドの再構築を目指すとしています。また、閉鎖される店舗の従業員に対しては、可能な限りグループ内の他の店舗への配置転換を検討するなど、雇用維持に努める方針を示しています。
今回の発表を受け、イギリスの小売業界からは、オンラインショッピングの隆盛が実店舗に与える影響の大きさを改めて認識させられたという声が上がっています。今後、他の小売業者も同様の状況に直面する可能性があり、業界全体で新たなビジネスモデルの構築が急務となっています。
リバーアイランドの今後の動向は、イギリスの小売業界におけるオンラインとオフラインの共存のあり方を占う上で、重要な指標となると考えられます。
