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タイにおける大麻合法化後の状況は、まるで「雑草の西部開拓時代」とも形容されるほど自由奔放な様相を呈していましたが、現在、新たな規制の波が押し寄せています。イギリスへの大麻密輸が増加の一途をたどっており、その影響もあってか、多くのイギリス人旅行者が逮捕される事態となっています。さらに、過剰生産による価格の暴落も深刻化しており、大麻ビジネスを取り巻く環境は大きく変化しています。
タイでは2022年6月に大麻が合法化され、医療目的および経済活動としての利用が認められました。しかし、規制の緩さから、娯楽目的での利用も事実上黙認されている状況でした。この状況下で、大麻関連ビジネスは急速に拡大し、観光客を中心に多くの人々がタイを訪れ、大麻を消費するようになりました。
しかし、この状況が長く続くことはありませんでした。イギリスをはじめとする各国では、タイからの大麻密輸が増加しており、取り締まりを強化しています。その結果、タイからの渡航者が逮捕されるケースが相次いで報告されています。また、タイ国内では大麻の過剰生産が深刻化しており、価格が大幅に下落しています。一部の生産者は、採算が取れずに廃業を余儀なくされている状況です。
こうした状況を受け、タイ政府は、大麻関連の規制を強化する方針を示しています。具体的には、娯楽目的での大麻使用を禁止し、医療目的での利用に限定することなどが検討されています。また、大麻の生産・販売に関する許可制度を厳格化し、密輸対策を強化することも視野に入れています。今回の規制強化によって、タイの大麻ビジネスは大きな転換期を迎えることになりそうです。今後の政府の動向、そして市場の変化に注目が集まっています。