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太陽系の神秘、小惑星とは一体何なのでしょうか?
小惑星は、惑星と同じように太陽の周りを公転する、岩石でできた天体です。時に「マイナープラネット(小惑星)」とも呼ばれます。これらの宇宙の岩石は、およそ46億年前に太陽系が形成された際に、惑星になりきれなかった物質が残ったものと考えられています。
小惑星の大きさは実に様々です。例えば、2015 TC25という小さな小惑星は、わずか2メートルほどの大きさしかありません。これは、乗用車よりも小さいサイズです。一方、最大の小惑星であるケレスは、直径が約940キロメートルにも達します。ケレスは、準惑星にも分類されています。
小惑星の多くは、火星と木星の間に位置する小惑星帯に集中しています。しかし、小惑星帯以外にも、太陽系の様々な場所に小惑星が存在しています。中には、地球の軌道に接近するものもあり、その軌道によっては地球に衝突する可能性も否定できません。
小惑星は、太陽系の歴史を紐解く上で非常に重要な手がかりとなります。小惑星の組成を分析することで、太陽系がどのように形成されたのか、また、地球に水や有機物がどのように運ばれたのかを知ることができると考えられています。日本の探査機「はやぶさ」や「はやぶさ2」は、小惑星のサンプルを地球に持ち帰ることに成功し、小惑星研究に大きな貢献をしました。これらのサンプルから、太陽系の初期の状態や、生命の起源に関する貴重な情報が得られると期待されています。
また、小惑星は資源としての可能性も秘めています。鉄、ニッケル、コバルトなどの金属や、水などの資源が豊富に含まれている可能性があるため、将来の宇宙開発において重要な役割を果たすかもしれません。
地球に接近する小惑星の中には、地球に衝突する危険性があるものも存在します。そのため、NASA(アメリカ航空宇宙局)やJAXA(宇宙航空研究開発機構)などの機関は、小惑星の監視と軌道予測を行っています。万が一、地球に衝突する可能性のある小惑星が発見された場合には、軌道を変更するための対策を検討する必要があります。そのための技術開発も進められています。
小惑星の研究は、太陽系の理解を深めるだけでなく、地球の未来を守るためにも重要な意味を持っています。これからも、小惑星に関する研究が進み、新たな発見があることが期待されます。
参照元: https://www.nasa.gov/learning-resources/what-are-asteroids-ages-14-18/