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先週発見された謎の天体「3I/アトラス」の起源を解明しようと、科学者たちが世界中で研究を加速させています。この天体が特に注目を集めているのは、太陽系外から飛来した恒星間天体である可能性が高いからです。もしそうであれば、「3I/アトラス」はこれまで発見された中で最も古い彗星の一つであると考えられます。
彗星は、太陽系の初期に形成されたと考えられている氷や塵でできた天体です。太陽に近づくと、太陽の熱によって氷が蒸発し、ガスや塵が放出されて尾を引く美しい姿を見せてくれます。しかし、「3I/アトラス」のように太陽系外からやってくる彗星は、その起源や組成が太陽系の彗星とは大きく異なる可能性があるため、太陽系の成り立ちや、ひいては宇宙全体の物質の分布について新たな知見をもたらしてくれると期待されています。
これまでに発見された恒星間天体はごくわずかであり、その多くは小惑星のような岩石質の天体でした。彗星として確認された恒星間天体はさらに稀であり、「3I/アトラス」が彗星であるとすれば、その貴重さは計り知れません。科学者たちは、世界中の望遠鏡を駆使して「3I/アトラス」の観測を続け、その組成や軌道を詳しく調べることで、その正体を明らかにしようとしています。今後の研究成果に、大きな期待が寄せられています。