NASAのTEMPOミッション、大気汚染監視で延長決定!宇宙からの眼が捉える地球の空気

NASAのTEMPOミッション、大気汚染監視で延長決定!宇宙からの眼が捉える地球の空気

画像出典: 元記事

NASA(アメリカ航空宇宙局)の画期的な大気汚染監視ミッション「TEMPO(Tropospheric Emissions: Monitoring of Pollution)」が、その優れた成果を認められ、ミッション期間の延長が決定しました。TEMPOは2023年の打ち上げ以来、地球上空約35,400キロメートル(22,000マイル)の静止軌道から、私たちが日々呼吸する大気の質を継続的に測定してきました。6月19日、TEMPOは当初予定されていた20ヶ月間のプライムミッションを無事に完了。これまでに得られたデータは非常に高品質であり、その有用性が高く評価された結果、ミッションの延長に至りました。

TEMPOの主な目的は、北米地域における主要な大気汚染物質、特にオゾン、二酸化窒素、二酸化硫黄などの濃度を詳細に監視することです。これらの汚染物質は、呼吸器系の疾患を引き起こしたり、酸性雨の原因となったりするなど、私たちの健康や環境に深刻な影響を与える可能性があります。TEMPOは、これらの汚染物質の発生源や移動パターンを特定し、大気汚染の予測モデルの精度向上に貢献しています。

従来の地上観測や航空機観測に比べて、TEMPOの最大の利点は、広範囲な地域をリアルタイムで、かつ高頻度で監視できることです。これにより、都市部の大気汚染状況の変化や、大規模な森林火災などによる煙の拡散状況などを、詳細に把握することが可能になります。TEMPOのデータは、政府機関や研究機関だけでなく、一般市民にも公開されており、大気汚染に関する意識向上や、より効果的な対策の実施に役立つことが期待されています。

今回のミッション延長により、TEMPOは今後も長期間にわたり、地球の大気を監視し続けることになります。NASAは、TEMPOのデータが、大気汚染問題の解決に向けた国際的な取り組みに貢献するとともに、私たちの未来の世代のために、よりクリーンな空気環境を実現するための重要な情報源となると期待を寄せています。TEMPOの今後の活躍に、引き続き注目していきましょう。

参照元: https://www.nasa.gov/missions/tempo/nasa-mission-monitoring-air-quality-from-space-extended/

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