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米国政府は、国内唯一の稼働中のレアアース鉱山に対する大規模な投資を決定し、最大の株主となる見込みです。この投資は、米国におけるレアアースの安定供給を確保し、中国への依存度を下げることを目的としています。
レアアースは、スマートフォン、電気自動車、風力タービン、防衛機器など、現代社会に不可欠な多くの製品に使用されています。しかし、その生産は中国に大きく偏っており、サプライチェーンの脆弱性が指摘されてきました。今回の政府による投資は、国内のレアアース産業を育成し、経済安全保障を強化するための重要な一歩となります。
投資対象となる鉱山は、カリフォルニア州に位置するマウンテン・パス鉱山です。この鉱山は、かつて世界最大のレアアース生産量を誇っていましたが、環境問題や価格競争などの影響で一時閉鎖されました。近年、再び操業を開始し、米国のレアアース供給における重要な役割を担っています。
今回の投資によって、マウンテン・パス鉱山は生産能力を拡大し、より多くのレアアースを国内で供給できるようになります。また、新たな雇用創出や地域経済の活性化にも貢献することが期待されています。米国政府は、今回の投資を通じて、レアアースのサプライチェーンを強化し、経済安全保障の確立を目指していく方針です。この動きは、他国においても同様の取り組みを促す可能性があり、世界のレアアース市場に大きな影響を与えると考えられます。